日本プロ野球選手会も賛同
「子どもの権利とスポーツの原則」

2019.12.05
日本プロ野球選手会は、12月5日午後、大阪市内で開催した定期総会後の記者会見で、ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」への賛同を発表しました。
※写真左から:中村晃選手(福岡ソフトバンクホークス)、菅野智之選手(読売ジャイアンツ)、選手会会長の炭谷銀仁朗選手(読売ジャイアンツ)、当協会の早水専務理事、選手会新理事長の松田宣浩選手(福岡ソフトバンクホークス)、前理事長の大島洋平選手(中日ドラゴンズ)、則本昴大選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)。
© 日本ユニセフ協会/2019

すべての子どもたちがスポーツを楽しめる環境の実現を訴えるユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」に、プロスポーツ選手会としてはじめて、一般社団法人日本プロ野球選手会が賛同を発表しました。


スポーツにおける子どもの権利を明示

ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」は、日本ユニセフ協会が、ユニセフ本部や国内外の専門家、日本スポーツ協会や日本オリンピック委員会をはじめとするスポーツ団体統括5組織の協力を得て作成。スポーツにおける子どもの権利を明示するユニセフ初の文書として2018年11月20日に発表しました。

10項目からなる「原則」は、すべての子どもの成長と発達を助ける機会としてのスポーツを普及し、スポーツの中で、子どもたちが暴力や身体への過度な負荷等のマイナス影響を受けることがないように、スポーツ団体(チーム)やスポーツに関わる教育機関、指導者、スポンサーや助成機関としての企業、保護者、成人アスリートなど、子どもとスポーツに関わるすべての人が協力し取り組んでいくための行動指針を示しています。


子どもたちの憧れの存在として

2019年に開催されたプロ野球の公式戦は、858試合。オープン戦やオールスター戦、チャンピオンズリーグや日本シリーズも加えると4桁にも迫るそのすべての試合会場=スタジアムには、毎回、数千、数万ものファンが駆け付けます。しかし、「子どもの権利とスポーツの原則」の作成と普及に協力してくださっているスポーツ関係者によれば、日本の少年野球人口は少子化を上回る勢いで減っているとのこと。

野球ファンや野球界のみならず、広く日本のスポーツ界に本原則のメッセージと、成人アスリートとしてのプロ野球選手の思いを伝えるために開かれたこの日の記者発表では、直前に開催された定期総会をもって選手会理事長を退任された大島洋平選手(中日ドラゴンズ)が、「子どもたちが純粋に楽しいと思える形で、野球をはじめるきっかけをつくりたい」と挨拶。子どもたちの憧れの存在である成人アスリートの集団としてのプロ野球選手会が「原則」に賛同する意義を説明されました。

「子どもたちが純粋に楽しいと思える形で、野球をはじめるきっかけを」と訴える、前理事長の大島洋平選手。© 日本ユニセフ協会/2019

野球をはじめるきっかけをつくりたい

2019年シーズンの開幕に先立ち、日本プロ野球選手会は、適切な指導方法の普及のための指導者ライセンス制度の導入や、野球をする子どものたちの怪我防止のための育成ガイドラインの設定、家庭の事情で野球ができない子どもたちを応援する仕組みづくりなどの方針を「選手会ビジョン2019~魅力ある野球界のための好循環を目指して」にまとめられ、この方針に基づき、7月の理事会でユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」への賛同を決定されました。

「自分も大きな関心を寄せてきた「ひとり親家庭」(の子どもたちに野球の機会を提供する)支援も具体化しました。これからも、(「子どもの権利とスポーツの原則」にも謳われているように)いろいろな声に耳を傾けて、野球を広めていきたい」と語られたのは、選手会会長の炭谷銀仁朗選手。

「(「子どもの権利とスポーツの原則」も謳うように)いろいろな声に耳を傾けて、野球を広めていきたい」と語る、選手会会長の炭谷銀仁朗選手。© 日本ユニセフ協会/2019

松田宣浩選手も、「選手会として子どもたちが野球を続けられる環境にも目を配っていきたい」と、新理事長としての決意を述べられました。

「スポーツには厳しさがつきものですが、それが(子どもたちの)大きなストレスになってはいけない」 新理事長の松田宣浩選手。© 日本ユニセフ協会/2019